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NOSAI Q&A CONTENTS T



資料:NOSAI全国発行 農業共済新聞等より
1.水稲共済の必要性、当然加入性への疑問等について

Q1. 兼業農家のため規模が小さく、稲作収入に依存していないことから、被害を受けても経営・生活には影響しないのですが。

Q2. 後継者もなく高年齢化しているので、水稲で大きな被害を受けたら経営をやめたいと考えています。

Q3. 私は水稲栽培に関しては高い栽培技術を持っており、病害虫の防除等に怠りがないので、他農家に比べ、被害を受けることが少なく、被害を受けても軽微なのでNOSAIに加入したくありません。

Q4. 被害は全国的にみても低下傾向となっており、近年大きな被害もありません。品種改良、防除技術等も向上しており、そもそも共済金をもらう機会は少ないのですが。

Q5. 掛金負担がコスト削減のネックになっているのですが。

Q6. 農政が変わる中で、農業者には経営者としての資質が求められるようになっています。水稲共済への加入についても、経営者が判断すべきではないでしょうか。 

Q7. 米の流通が変わる中で、経営にとって、収量リスクよりも価格リスクの方が大きくなっています。価格リスクには、稲作所得基盤確保対策、担い手経営安定対策がありますが。

Q8. 政府の関与が備蓄米の買い入れに限定され、生産調整も 生産者・生産者団体が主体となっていく中で、NOSAIだけ法律で加入を縛りつけるのはおかしいのでは。また、米価の下落等により、3兆円産業から2兆円産業になっており、今後も米消費量が減ると見通されている中で、米を特別扱いし、NOSAIへの加入も強制するのは理解できないのですが。

Q9. 品目横断的経営安定対策の収入変動影響緩和対策と農業共済制度との関係はどうなるのですか。



2.掛金負担と補償をめぐる不満や疑問について

Q10. 掛金はどのようにして決まるのですか。

Q11. 組合で剰余金(掛金より共済金が少なかった場合)が生じた場合、または不足金(掛金より共済金が多かった場合)が生じた場合はどなるのですか。

Q12. 共済金の支払いはどのように行われるのですか。

Q13. 全ての被害を補償しないのはどうしてですか。

Q14. もっと掛金を安く、補償を高くできないのですか。

Q15. 払った掛金は他の被害が大きい地域の共済金に使われてしまうことはないのですか。

Q16. 被害があっても、融資や補助金があるから心配ない。

Q17. 被害が心配な一部の圃場や、ケガや病気が心配な一部の家畜だけの加入ができれば、掛金も安くなるが

Q18. 同じ掛金を払っているのに、共済金をもらう人ともらわない人がいて不公平では。

Q19. 去年の損害評価は、周囲の農家に比べて私の水田だけ損害評価が厳しく支払われた共済金も少なかったように思いますが。

Q20. 損害評価地区や損害評価班によって、不均衡が出るのではないですか。

Q21. 水稲の被害調査は検見調査ではなく、全て実測調査にできないのか。

Q22. 毎年、同じ農家ばかりが共済金をもらっているのではないか。



3.建物共済をめぐる不満や疑問について

Q23. 共済や保険によって掛金率が異なるのはどうしてですか。

Q24. 火災に遭い1,500万円程度の損害でしたが再建築価額が5,000万円なので共済金は750万円でした。2,000万円NOSAIに加入していたのに、どうして実際の損害額が支払われないのですか。

Q25. NOSAIの共済には加入限度額が設けてあるのはどうしてですか。

Q26. NOSAIのソルベンシー・マージン比率(S・M比率)はいくらですか。

Q27. 総合共済の地震担保割合はどうして30%なのですか。





1.水稲共済の必要性、当然加入性への疑問等についての回答

Q1. 【答え】
 災害が発生した年は、病害虫防除のための薬剤費など経費が多くかかることも少なくなく、家計から負担するのは大変です。NOSAI制度に加入すると、毎年、安定的に、少ない掛金で補償できます。一定期間被害がほとんどなく共済金の支払いが少ない場合には、掛金の一部をお返しする無事戻し制度もあります。農業災害は全国全ての農家が脅かされている共通問題でもあります。一部の農家の方が、私は「NOSAI加入はいやだから」といっても、いつ、その農家の方が災害を受けるかわかりません。日本農業は自然災害が多く、ひとたび大きな災害に見舞われれば経済的に復旧することが困難であり、これには多数の農家が相互の協力と国家が強力な支援をもって危険を防止しなければなりません。このため国は共済掛金の半分を負担し、大きな財政支援をしており、国としては、そうした一定作付基準以上の農家については全戸加入していただき、きちんと救済をしていく措置をしているのです。

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Q2. 【答え】
 農業は食料を生産するだけではなく、国土・環境保全や水資源の涵養、文化・伝統の継承など多面的な機能を有しています。耕作放棄が各地で増えていますが、農地を適切に管理し多面的機能を維持していくことは農家の社会的な責務です。行政でも、中山間地への直接支払い制度や改正農業経営基盤強化促進法などで、耕作放棄地をなくすための施策を強化しています。農地を維持するためにも、できるだけ水稲を作り続けることが必要で、NOSAIはそんな農家を応援しています。少ない掛金で補償が得られ、一定期間被害がほとんどなく共済金の支払いが少ない場合には、掛金の一部をお返しする無事戻し制度もあります。

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Q3. 【答え】
 被害が少ない農家の方の掛金は、割引になっています(過去の受けとった共済金の額の大きさに応じて掛金率が設定され、少なければ割引かれます。県内全組合でこうした危険段階別共済掛金率を設定しており、被害率に応じた掛金をご負担いただいております)。また、どんなに栽培技術が高くても自然災害はいつ襲ってくるか分からないものです。経営安定のためには、災害に対する備えが不可欠で、掛金は経営の必要経費と考えることが必要です。

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Q4. 【答え】
 どんなに栽培技術が高くても自然災害はいつ襲ってくるか分からないものです。本県の場合も昭和55年、56年、57年、平成5年、15年、ここ20数年の間に5回もの大冷害に見舞われているほか、北上川下流などの地域では大雨により頻繁に水害に見舞われております。さらに近年の異常気象傾向により、いもち病やカメムシ類の発生による被害が続出しております。農家の方の栽培管理技術をはるかに超える自然災害の発生する頻度が高くなっております。掛金は過去の被害実績に基づいて算定しておりますので、被害が少ない状態が続くと掛金も安くなり割引かれます(県内全組合で被害率に応じた危険段階別基準共済掛金率を設定しています)。

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Q5. 【答え】
 経営安定のためには、災害に対する備えが不可欠で、掛金は経営の必要経費と考えることが必要です。税制上も、共済掛金は経費として認められています。国が掛金の半額を国庫負担という形で財政負担をしているため掛金も安く、一定期間被害がほとんどなく共済金の支払いが少ない場合には掛金の一部をお返しする無事戻し制度もあります。また、掛金は過去の被害実績に基づいて算定しているので、被害の低被害が続くと掛金もさらに安くなり割引かれます(県内全組合で被害率に応じた危険段階別基準共済掛金率を設定しています)。

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Q6. 【答え】
 農業災害は、非常に広範囲にわたって一度に大規模に発生する事故です。水稲共済は特定の災害に限定しないあらゆる農業災害を補償の対象としており、被害の出ない農家はまずないものと考えられます。また、多数の農家において水稲が現在も経営上、重要な作物であることには変わりはありません。農業災害が発生した場合、国がこれを放置することは社会的経済的に許されません。ですから国は掛金の半額を国庫による負担で財政支援をし、救済するという農業政策保険に位置づけられているのです。水稲共済も農家の方のニーズを反映し幾多の改善が行われ、単位当たり共済金額(補償単価)のほか、平成15年に実施された改正制度の下では、加入方式や補償割合について選択肢が拡大され、経営の実情に応じた加入ができるよう、多くのメニューが用意され加入しやすくなっております。

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Q7. 【答え】
 価格変動のリスクが大きくなったとはいえ、災害による収量変動のリスクが小さくなっているわけではありません。経営安定のためには、収量リスクと価格リスクの両方に対応するよう、それぞれのリスクに対応した制度に入ることが必要です。NOSAI制度は国の災害対策の恒久的制度として実施されているもので、掛金国庫負担、国による再保険など、事業運営が安定的に行われ、被災農家にはルールに基づいて確実に共済金が支払われます。また、諸外国においても、いわゆる収入保険と農作物の保険は、同時に行われています。

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Q8. 【答え】
 米の需給調整における政府関与の色彩は薄くなっていきますが、生産調整方針の国による認定制度が設けられるなど、まったく関与しなくなるわけではありません。基盤整備や生産対策などは政府の重要な施策として実施されていきます。また、当然加入基準以下の農家は強制加入ではなく、この基準は地域の実情によって決められ、自家消費主体の飯米農家は除かれています。農業は食料を生産するだけではなく、国土・環境保全や水資源の涵養、文化・伝統の継承など多面的な機能を有しています。耕作放棄が各地で増えていますが、農地を適切に管理し多面的機能を維持していくことは農家の社会的な責務です。行政でも、中山間地への直接支払い制度や改正農業経営基盤強化促進法などで、耕作放棄地をなくすための施策を強化しています。NOSAI制度は、災害対策の面からこうした多面的機能を維持する役割を担っているともいえるのです。

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Q9. 【答え】
 両制度の補てんが重複することがないよう関係を整理することと
しています。具体的には、災害による減収に対しては、共済制度の
加入・未加入を問わず、共済制度による補てんがあったものとして、
本体策の補てん金を算定する際に共済金相当額を控除する方向
で検討しています。(農林水産省公式ホームページより(18.1.23))

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2.掛金負担と補償をめぐる不満や疑問についての回答

Q10. 【答え】
 共済掛金は支払共済金を予測して算定します。実際には過去の平均被害率(受取共済金÷共済金額(補償額))を基礎にして被害発生の確率を予測して算定した掛金率に、共済金額(補償金額)を掛けたものが掛金になります。掛金率は直近の被害率を反映させるため、3年ごとに改定します。被害が大きく、共済金の支払いが増える(被害率が上がる)と改定の際に掛金率も上がることになります。県内の組合では、過去の被害率の高低に応じ危険段階別基準共済掛金率を設定しておりますので、同じ共済金額でも被害率が低ければ掛金率も低下し共済掛金も少なくて済みます。

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Q11. 【答え】
 共済金が予測よりも少なかった場合には剰余金が生じ、多かった場合は不足金が発生します。剰余金は、組合ごとに将来の共済金の支払いなどに備えて積み立て、共済金支払い財源に不足が生じた時に取り崩すことになります。積立金は、組合員の共有財産として組合に積み立てられるもので、例えば農作物共済で当年度に発生した剰余金が家畜共済、園芸施設共済事業や、他の地域の共済金の支払いなどに使われることはありません。積立金の使い途は法律で厳しく規制されており、共済金支払いのほか、無事戻し金の支払い、病害虫防除などの損害防止事業などを通じて組合員のみなさまにお返しすることになっています。なお、無事戻し金は、実際の被害が予測よりも小さかったことによる掛金の事後調整(多すぎた掛金の一部を返還する)という意味もあります。

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Q12. 【答え】
 被害が発生した場合には、共済金はルールに基づいて確実に支払われます。特別の陳情などは必要なく、加入者のみなさんは権利として共済金を受け取ることができるのです。いずれは返済しなければならない融資や、種々の要件がある補助金と異なり、被災後の経営再建を確実にサポートします。保険的な方式を採用することで、国はルールに基づいて毎年、必要経費を予算化しているため、財政事情に左右されることなく安定的に事業が運営されています。また、国が共済金支払い責任の一部を再保険しているため、大災害が発生して支払共済金が多額に上る場合でも確実に支払われます。平成5年の大冷害の際の水稲共済金は約4,400億円にのぼりましたが、このうち約4,019億円は国の再保険金でまかなわれました。組合等ごとに見た場合、掛金の総額と共済金の総額が長期的に均衡するように設計されていますが、国が掛金のおおむね50%を負担しているため、長期的にみると、支払共済金の総額は、加入者のみなさんが支払う掛金総額の約2倍になります。

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Q13. 【答え】
 
農業災害の特徴として、比較的小さな被害が発生する頻度が高いため、必要以上に補償割合を高くすると掛金が大幅に上昇する場合が多くなります。このため、小さな被害は農家の自助努力でまかなってもらうことで、農家のみなさんの負担可能な掛金水準で、本当に必要な時に、必要な額の共済金が支払われる仕組みとなっています。小さな被害まで共済金支払いの対象とすることは、損害評価をはじめ運営経費の増高を招き、ひいては加入者のみなさんの賦課金負担が増えることにつながることにもなかねません。また、損害を未然に防止し、安定的な収量・品質を確保することは当然のことで、共済金はその努力を超えて発生する、いわば農家自身では対応しきれない自然災害などの損害に対して支払われるものです。補償割合を必要以上に高くすると、損害を未然に防止しようという農家のみなさんの意欲を損ねる恐れがあります。

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Q14. 【答え】
 NOSAI制度は保険的な仕組みで運営しているため、補償を高くするためには掛金を引き上げる必要があります。このため、補償水準は再生産に必要な補償水準と加入者の負担とのバランスを考慮して設定されています。共済金は農家が損害を未然に防ぐ努力することを前提に、その努力を上回る損害に対して支払われるものです。小さな被害は農家の自助努力でまかなってもらうことで、負担可能な掛金水準で、本当に必要な時に、必要な額の共済金が支払われる仕組みになっているのです。水稲共済の場合、たとえば7割補償方式であっても、生産費のうちの物財費は十分カバーできる補償水準なのです。

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Q15. 【答え】
 被害が少ない年には剰余金が生じ、多い年には不足金が生じます。農業被害は年々の変動が大きいため、長期的に収支が均衡するように運営しており、剰余金は将来の大きな被害に備えて組合に積み立てられます。他の地域の支払いに回されることはありません。組合員のみなさんの共有の財産として、共済金や無事戻し、損害防止事業などを通じて、いずれは農家のみなさんにお返しするものとして積み立てているわけです。

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Q16. 【答え】
 
NOSAIに加入することで、被害があった時には、一定のルールにもとづいて権利として共済金を受け取ることができます。融資はいずれは利息をつけて返済する必要があり、補助金は種々の要件(災害関連の法律の適用等)があったり、その時の国の財政事情に左右されたりします。NOSAIは保険的な方式で運営されていることから、国の財政事情にかかわらず安定的に事業運営が行われています。さらに、国の政策保険であるため、掛金のおおむね半分の国庫負担があり、国が支払い責任の一部を再保険しているために、被害に応じた共済金が確実に支払われます。

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Q17. 【答え】
 NOSAI制度では、経営している作物や樹種、飼養する家畜の種類ごとに、すべて加入することになっています。一部の圃場だけ、あるいは一部の家畜だけの加入ができるようになると、被害を受けやすい圃場、家畜ばかりが加入することになる心配があり、被害率が上昇し、掛金の上昇につながる恐れがあるからです。なお、平成15年の制度改正で果樹共済の樹園地単位方式や大豆共済の一筆方式が導入されますが、これは損害を把握する単位が樹園地単位または一筆単位ということであって、樹園地ごと、または一筆ごとに加入できるわけではありません。経営するすべての圃場(樹園地)について加入する必要があります。また、家畜共済は、家畜の種類ごとに(種牛や種馬を除く)飼養する家畜すべてを一括して加入する包括加入方式をとっています。農家が飼養する家畜全頭について同一の割合(補償水準)で損失を補てんすることで、危険度の高い家畜を優先的に加入させる一部加入や、事故の付け替え等を防止し、被害率の上昇を抑えて、共済掛金率の低下を図っていることにあります。家畜が導入された場合も、その都度、新たに共済加入する必要がないので、加入漏れを防ぐことができます。

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Q18. 【答え】
 保険的な仕組みで運営されているNOSAI制度では、組合等の単位にみて長期的に収支が均衡するように、つまり掛金総額と共済金総額が長期的に均衡するように設計されています。しかし、個々の農家ごとにみると、被害や事故の発生状況によって不均衡が生じることもあります。その場合は無事戻しなどで事後調整してきましたが、最近では組合等の区域が広域になり、経営や農法の多様化などで農家ごと被害・事故発生の格差も大きくなってきました。このため、農家の過去3年間の被害の発生状況により、数段階の区分に分け、掛金率を設定する危険段階別掛金率を導入することで(高い被害率であれば掛金率は高く、反対に低い被害率であれば掛金率は下がります)、農家間の公平確保を図っています。被害や事故が少なければ掛金率は低下していきますが、逆の場合は上昇することになります。

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Q19. 【答え】
 水稲の一筆方式・半相殺方式では、収穫直前の短期間に数多くの被害圃場を損害評価できる方法として、主に眼で見て10e当たり収穫量を把握する「検見調査」を行います。集落から選ばれた農家の方が損害評価員を担当し、3人1組を基準に損害評価班を編成して、農家から被害申告のあった水田のすべてを損害評価(悉皆調査)します。NOSAIの組合で任命する損害評価員は、集落で選出いただいた栽培経験が豊富な方々ですが、損害評価を行う前には必ず、評価眼をそろえるための損害評価講習会を開き、適正・公平な損害評価ができるようトレーニングを行います。検見調査は、畦畔から全体を見渡すだけでなく、水田の中に入って、被害の種類や被害程度、穂の傾き具合などを調査し、さらに、穂を手にとって穂数や粒数、登熟歩合なども調査して、10e当たり収穫量を把握します。損害評価は特定の個人の判断で決めているのではなく、損害評価班の3人による合議で水田1枚ごとに10e当たり収穫量を決めていきます。また、損害評価員は自分の集落以外の水田を担当するので、特定の人の水田をあまく損害評価したり、厳しく評価したりするようなことはなく、公平な立場で損害評価しています。

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Q20. 【答え】
 損害評価は共済金の算定の基礎となる大切なものですから、誤りや偏りがないように何重にもチェックする仕組みを採っています。NOSAIの組合は損害評価班間の検見眼のバランスを取るために抜き取り調査(実測調査)を実施し、連合会はさらに検証を行い、3組合間のバランスを取るために抜き取り調査を実施します。さらに、国は作物統計調査結果と照らし合わせて、損害評価結果の認定を行っています。検見調査は眼で見て10e当たり収穫量を把握する方法ですから、収穫量が多めに評価されたり、少なめに評価されたりという傾向が現れることがあります。NOSAIの組合では、職員や損害評価会委員が刈り取り実測(10株×6カ所=60株。30a以上の大型圃場は10ヵ所×10株=100株)による抜き取り調査を行います。そして、損害評価班ごとに、抜き取り調査結果とその耕地の検見調査結果の平均値との差(10e当たりの収穫量の差)を求め、抜き取り調査結果の収穫量水準に修正しているわけです。なお、水稲の全相殺方式・の場合には、JAなどへの出荷資料に基づいて損害評価を行います。この場合も、連合会が確認し、国の認定が行われます。

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Q21. 【答え】
 収穫前の短期間に数多くの圃場を調査できる手法として、検見調査は現在のところ最も合理的な方法です。刈り取り実測はより精度の高い損害評価方法ですが、手間と時間がかかります。調査精度と短期間での処理能力を考えて、被害申告のあった圃場全筆の調査(悉皆調査)には検見調査を、抜き取り調査には刈り取り実測を適用しています。実測調査は、水田1枚ごとに60株(10株×6カ所=60株)を刈り取り、脱穀・乾燥調製して玄米収量を計量、10e当たり収穫量を求めます。時間と手間がかかるため、検見調査より正確な調査方法であっても、限られた職員・損害評価員体制のもとでは、大きな災害時に被害申告のあった全筆調査への対応は難しいのが現状です。平成5年の大冷害の際には、全国で848万筆の被害申告がありましたが、検見調査を主に実施して、迅速な損害評価が実施できたという経験もあります。収穫期に入ってから天候不順となり、刈り取りができずに被害が拡大していく場合がしばしばあります。このような場合は、緊急に何度も損害評価を繰り返すわけですが、検見調査であれば短期間にたくさんの水田を損害評価できます。県内の組合では平成17年産水稲からほとんどの組合で、悉皆調査の一部を簡易実測調査(=検見による従来の評価方法のほかに10株×6箇所の60株(30a以上の圃場は10株×10箇所の100株)を抜き取り圃場で生籾重から10a当たりの単収を推定する調査方法)を採り入れ、より精度の高い評価方法を採用しております。なお、平成18年産からは本県では全組合で、この方法により対応することにしておりますので、損害評価地区や損害評価班による調査結果の検定は、さらに精度が高まり被害実態に即した収穫量の把握が可能となります。

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Q22. 【答え】
 地理的条件によって被害の出やすい水田もありますが、基準収穫量(平年収量)はその水田の生産力を踏まえて設定されていますので、不公平な損害評価が行われているというようなことは決してありません。被害の出やすい水田は、基準収穫量が低く設定されており、共済金の支払い対象となる減収量も小さくなります。また、危険段階別掛金率を設定している場合には、高い掛金率が適用されることになります。

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3.建物共済をめぐる不満や疑問についての回答

Q23. 【答え】
 保険や共済の掛金には差がありますが、それを一概に比べることはできません。共済や保険によって掛金率が異なる要因として次のものがあります。@給付内容A事故の発生頻度や様態による支払実績B損害評価の基準C事務費の設定方法――です。@は共済金が支払われる事故の種類が多くなれば高くなるのは当然ですが、同じ給付内容に見えても事故の種類によって一定の免責や支払限度の設定などにより掛金率は異なります。Aは火災の発生頻度や様態が地域により異なることから、共済に加入している契約者の地域分布により支払いの実績も異なってきます。共済では過去の支払実績を基に掛金率を設定しているので、被害の高い、低いが掛金率に反映されます。Bについては、同じ事故であっても保険会社や共済によって損害評価の基準や評価方法は異なります。評価方法では、損害部分の材料費や工賃を積み上げる方法の他、事故の大きさによりランクを設けて係数的に評価するところもあり、また、評価方法が同じでも材料費や工賃として計上する単価も異なります。さらに、農村部の建物と都市部の建物では単価も大きく違います。NOSAIではJAと協力して農家住宅の実態にあったきめ細かい評価基準を設定しています。Cについては、事業を行う運営コストの違いです。コストが低ければ安い掛金になりますが、事故があった場合のきめ細かい評価や対応またリスクマネジメント支援活動などのサービスが低下することも考えられます。電器製品でも同じ性能でありながら品質による価格の高低があります。保険・共済も同様で、見た目の違いすなわち掛金の高低だけで一概に比較することはできません。保険・共済を選ぶ基準として、いざという時の顔の見える身近な「安心・信頼」という「性能」も大切な要素ではないかと思われます。

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Q24. 【答え】
 共済や保険の支払は一般に付保割合比例てん補方式で支払われます。具体的には、再建築価額(同じ建物を建て直すと現在かかる費用)に対する加入金額(契約金額)の割合が80%以上の場合は損害共済金=損害額となります。お尋ねの場合は加入割合が80%未満ですので、再建築価額に対する加入割合によって支払われることになります。再建築価額5,000万円:加入金額5,000万円の場合は損害額1,500万円が損害共済金として支払われます。加入金額2,000万円の場合は750万円(1,500万円×(2,000万円/(5,000万円×80%))となります。

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Q25. 【答え】
 
加入限度額はNOSAIの監督官庁である農林水産省の告示によるもので、その理由は、大きな災害が発生した場合に共済金の支払が滞ることがないようにするためです。NOSAIでは、事業で剰余が発生した場合、一定の額を準備金として積み立てることが法律で決められています。農林水産省では、この積立金の額を基準に、統計的に想定される大災害の支払共済金が、この積立額の範囲内で納まるように限度額を設定し告示しています。火災共済の場合は1棟当たり6,000万円、総合共済の場合は2,000万円で、火災・総合共済に併せて加入する場合は6,500万円が限度となります。

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Q26. 【答え】
 保険会社の健全性(支払余力又は支払能力)を示す指標のひとつとしてS・M比率があります。保険会社は、保険金支払や積立型の保険の満期返戻金の支払に備えて、準備金を積み立てていますが、たとえ、巨大な災害や保険会社の資産額の大幅な下落など、通常の予測を超える危険が発生した場合であっても、十分な支払能力を持っていなければなりません。この通常の予測を超える危険に対する支払能を数字で示したものがS・M比率です。 比率は、通常の予測を超える危険に相当する金額に対し、これに備えて保険会社が用意している資本金などの割合です。その数字が大きければよいというものではなく、通常200%以上の比率であれば、その保険会社の経営の健全性に問題はないとされており、支払能力も問題ないということになります。 NOSAIにおいても平成12年に農林水産省の指導によりNOSAI版のS・M比率の算出方法が示されています。それによると、本県では2,874%(平成14年度)と、200%を大きく上回った数字となっています。ただし、保険会社や共済により経理科目が異なっているため、S・M比率を求める方法が異なっているため、NOSAIと他の保険・共済等と比較はできません。

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Q27. 【答え】
 共済や保険は“いざ”という時にその機能が発揮できなければなりません。そのため共済や保険会社では常に最も大きな災害を想定し、確実に支払ができるようにしておく必要があります。地震担保割合は、大地震が発生した場合に、財源不足になって共済金の支払が滞らないように設定する必要があります。具体的に説明すると、過去の実績から最も大きな火災、風水害それに大地震が起こった場合の支払共済金を推定し、大災害に備えて積み立てている準備金の額から勘案して、地震の場合に支払可能な担保割合を設定しています。この場合、最大の災害をどの程度見込むかが問題です。火災や風水害は過去に大小頻繁に発生していますので比較的推定しやすいのですが、地震に関しては頻度が少ない一方、巨大災害となる心配もあります。記憶に新しい地震として阪神淡路大震災があります。今後発生するであろう最大の震災は、この阪神淡路大震災以上のものを想定しなければなりません。地震担保割合を引き上げて阪神淡路以上の大きな地震が起きた場合、多くの連合会で収支に大きな影響があり、掛金の高騰を招く恐れがあります。このような予測がされる状況において、地震担保割合の引上げは保険者としてのリスクが大きいといえます。

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