第3回で示したように中毒事故の原因別発生割合では、「保管、管理不良、泥酔等による誤飲誤食」の事例が18・4%を占めています。農薬はきちんと保管して正しく使うことが、農薬中毒と危被害の防止につながります。
▼農薬専用の保管場所をつくり、必ず鍵をかけましょう
これは農薬工業会から使用者の皆さまに、毎年呼びかけていることです。保管場所を確保する上でのポイントは、次のとおりです。
@食品、種子、苗、肥料、保護具とは区別して、直射日光の当たらない、冷涼で乾燥したところに設置する。
A毒物・劇物の農薬は、「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」の表示をした保管庫に入れて、必ず鍵をかける。
B火気注意、火気厳禁と表示されている農薬は、火気を避けて保管する。
C保管場所は、耐震性、難燃性を考慮する。
D保管時に特別な注意が必要な農薬は、製品ラベルに記載されている保管および管理方法に従って、他の農薬とは分けて保管する。例えば次のようなものがある。
ア:土壌消毒剤と種子・苗・肥料・ほかの農薬
イ:酸性物質と反応する薬剤と酸類
ウ:発火性のある薬剤と可燃物
E除草剤は、他の殺菌剤や殺虫剤とは分けて保管する(誤使用による作物への薬害防止のため)
▼在庫台帳を備え、入庫と出庫の記録をつけましょう
保管中の農薬の種類と数量を管理する手段として、大変役に立ちます。有効年月もチェックすると、期限切れ製品の使用を避け、廃棄処理の無駄が無くせます。
また、毒物・劇物の農薬は、危被害防止の観点から、万が一の場合には次のように法で定められた対応が必要です。
@盗難・紛失があった場合、すぐに警察署に連絡し、最寄りの保健所にも連絡する。
A流出・漏えい事故は、すぐに保健所、警察署または消防機関に連絡し、保健衛生上の危害を防止するために必要な応急措置を講じる。入・出庫の記録をつけると、数量の確認が正確にできます。
農薬中毒と危被害を防止する上で、保管、管理の徹底と併せて次の3項目にもご注意をお願いします。
@他の容器への移し替えは絶対にしないこと。
A万が一の破損に備えて、トレーを敷くなど混ざらないように工夫すること。農薬が流出したときに備えて、吸収用の砂などを用意しておく。
B保護具(マスク、眼鏡など)は一緒に保管しない(汚染防止のため)。
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