■ 画像を解析して収穫量を推計
リモートセンシングによる水稲損害評価は、収穫直前の損害評価適期の衛星画像を取得。被害圃場の画像を解析(緑色、赤色、近赤外の光の波長データを抽出)して「収量推計式」に当てはめ、共済金の算定に必要な10アール当たり収穫量(単収)を推計する。
稲が実って収量の高い圃場やイモチ病などのまん延で穂が少なく茎葉が傷んだ圃場など、収穫期の水田はそれぞれ状態の違いに応じ光の波長が異なっており、画像を解析すると単収の推計が可能となる。本事業は、過去を含む被害データを集めて波長データと収量との関連(収量推計式)を明らかにして、収量推計の精度を確保し、損害評価方法として確立するのがねらいだ。
衛星画像は数十キロ四方の広域に分布する水田を一度に観察できる。衛星画像中の被害圃場の位置は、電子化された耕地図情報とシステム上で重ね合わせて特定する。
「衛星画像を活用した損害評価方法の確立事業」は、09年度に岩手、秋田、山形など29府県が加わった。10年度は新たに茨城など4県が検討を始めている。
08年度から3年間は、衛星画像データと水稲圃場の実測調査データを集積している。冷害やイモチ病、風水害など災害種類ごとに、毎年50筆以上を目標にデータを収集した。被害程度の甚大な圃場から軽微な圃場まで幅広いデータを取ることが、精度の高い収量推計式作成のポイントになる。
並行して、過去の衛星画像データと実測調査データとを照合してデータの補完を行い、収量推計式のモデルを見直すなど精度の向上を図る。北海道と宮城県で来年度に予定する試行段階では、農家の被害申告から、衛星画像による収量推計、共済金の算定まで一連の流れをテストする。
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